復刻『週刊 岡庭昇』

〜岡庭昇を因数分解する〜

第71回 2018年11月19日

こんにちは、岡庭野野花です。 最近、面白い論文を見つけました。 著者は、木村時夫という日本の政治史学者です。 今日はまず、この中の文章をご紹介いたします。 「夏目漱石におけるナショナルなもの ――その文学観・文明観を中心として――」の中の、 「明治の…

第70回 2018年11月5日

野野花: はい。父は、次のように表現しています。 +++ P52 ここで「待ち伏せ」るのは「島田」という人物であって、いわばはっきりと強請りを企んで彼の前に登場したのである。島田は健三が子どものころ、一時期養父となったことがある。その後健三の父と不…

第69回 2018年10月22日

こんにちは、岡庭野野花です。 急に涼しくなりましたが、ごきげんいかがでしょうか。 さて、第1章の続き、 「待ち伏せるもの ――『道草』から『明暗』へ――」を読み進めてまいりましょう。ここでは、『道草』を紐解いて漱石の文学を語っています。 A: 『道草』…

第68回 2018年10月1日

こんにちは、岡庭野野花です。 父が漱石とつなげて触れている荻原朔太郎について、みなさんはご存知でしょうか。 A: 夏目漱石は、1867年2月9日(慶応3年1月5日)生まれ、1916年(大正5年)12月9日没。荻原朔太郎は、1886年(明治19年)11月1日生まれ、1942…

第67回 2018年9月17日

こんにちは、岡庭野野花です。 災害の多かった夏が過ぎて、穏やかな秋の到来かと思いきや 朝鮮半島の大きな動き、そして日本の総裁選挙と息つく暇がありません。 が、父の本はたゆまずに読み進めています。 今日は、『漱石・魯迅・フォークナー』の第一章、 …

第66回 2018年9月3日

こんにちは、岡庭野野花です。 先週は漱石の人生振り返りましたが、どんな風に感じたでしょうか。 B: 小説家として活躍していた時代はたった10年ですね? しかも精神的に病みながらもがき苦しんでいたような感じを受けました。漱石は、明治政府が生まれてイ…

第65回 2018年8月27日

こんにちは、岡庭野野花です。 先週から読み始めた『漱石・魯迅・フォークナー 桎梏としての近代を超えて』のページを、あとがきではなく最初から読み進めます。 謎の文学・漱石> 実在の文学 『それから』と『門』が提起するもの に入っていきますね。 A:…

第64回 2018年8月20日

こんにちは、岡庭野野花です。 73回目の終戦記念日、そしてお盆を過ぎて、 都会の公園でもヒグラシが鳴き始めています。 今年は本当に暑い夏で、残暑も厳しいですね。 皆さん、お元気にお過ごしでしょうか。 今日から新しい本を読み進めますが、どの本にしよ…

第63回 2018年6月11日

こんにちは、岡庭野野花です。 続きを読んでいきますが、教育について取り上げている箇所が印象的です。 +++ P241 体制はこの130年間、戦術を多少変えることはあっても、一貫してひとつの路線で形成されてきた。そこになにも屈折がない。いわば「富国強…

第62回 2018年6月4日

こんにちは、岡庭野野花です。 季節はどんどん巡っていますが、皆さまおかわりはございませんか。 ゆっくり読んできた『帝国の暗闇から』も、いよいよ終盤です。 A: 現在につながる内容に、毎回驚き考えさせられてきました。 B: そして本当に勉強になりま…

第61回 2018年5月28日

こんにちは、岡庭野野花です。 世紀のトランプ金正恩の米朝会談も終わり、報道もひと息ついたようですね。本当の意味で朝鮮半島が非核化に向かうかどうか、見えてくるのはこれから。朝鮮戦争終結に向けて、米・韓・朝・中・ロがそれぞれの思惑に合わせて動い…

第60回 2018年5月21日

こんにちは、岡庭野野花です。 日大ラクビー部の一件で、ラフプレイをした選手が記者会見をしましたが、 大学生で二十歳の彼の行動を、大人たちは見習うべきだと思わずにはいられません。 では、「帝国の暗闇から」を読み進めますね。 +++ P196〜 日本と…

第59回 2018年5月14日

こんにちは、岡庭野野花です。 本来、官僚は「時の政権」と同時に「国民に仕える」責任があります。実務の担当者として、首相や大臣を諌(いさ)める役割も負わなければなければなりません。 A: わっ。その視点に今、ハッとさせられました。つまり、政治家…

第58回 2018年5月7日

おひさしぶりです。ご機嫌いかがですか? 岡庭野野花です。 ゴールデンウイーク以降を振り返ってみると、野党が国会の審議に戻りました。その条件だった学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる柳瀬唯夫元首相秘書官(現経済産業審議官)の参考人質疑が…

第57回 2018年4月16日

こんにちは、岡庭野野花です。 田中眞紀子の話題が続きますが、彼女が外務大臣を務めた小泉政権のあと、毎年総理大臣が変わり、その後、民主党政権が2009年〜2012年まで続きます。 B:その後、今の安倍一強内閣が6年続いているというわけですね。 A:最初は…

第56回 2018年4月9日

こんにちは、岡庭野野花です。 田中眞紀子について、私の記憶で一番鮮明な光景は、2001年の総選挙。小泉内閣誕生に積極的に応援を買って出るなど大きく寄与しました。 A:マスコミも追っかけていましたから、よく覚えています。自身も外相に就任しましたが、…

第55回 2018年4月2日

こんにちは、岡庭野野花です。 読み始めた時は寒くなる時期で、初夏へ向かうというのにまだ『帝国の暗闇から』が手元にあります。 北朝鮮の金正恩が精力的に活動したり、米朝首脳会談があったり、海外は目まぐるしく動いています。そんな中、日本では毎日毎…

第54回 2018年3月26日

こんにちは、岡庭野野花です。 桜の開花が早く、あっという間に見ごろ、そして花吹雪となりました。 さて、共和党。 それが重要な票田になることに気づいた党こそが、共和党だったのです。 キリスト教福音派と呼ばれる人たちのおよそ78パーセントが投票に…

第53回 2018年3月19日

こんにちは、岡庭野野花です。 平昌オリンピックが終わり、米朝首脳の直接会談が急ピッチで進んでいます。その一方で、ティラーソン国務長官が“Twitter解任”(ツイッターで発表されてから本人に通知)されて、マイク・ポンペオ氏となりましたね。日本もなん…

第52回 2018年3月12日

こんにちは、岡庭野野花です。 その後1950年6月25日から1953年7月27日に、国連軍と中朝連合軍は朝鮮戦争休戦協定に署名して休戦へといたります。 このときの朝鮮戦争を起こした金日成の認識に立ち返ると、今の金正恩は祖父・金日成の考えを踏襲していること…

第51回 2018年3月5日

こんにちは、岡庭野野花です。 1948年4月3日に起きた「済州島大虐殺」から季節が1つ過ぎて、 その年の夏、つまり1948年8月15日、ソウルで李承晩が「大韓民国」の成立を宣言しました。 A: これに対峙するかのように翌月9月9日、金日成はソ連の後援を得て「…

第50回 2018年2月26日

こんにちは、岡庭野野花です。 前回は「モスクワ協定」の話題になりましたが、『帝国の暗闇から』の続きを読み進めます。 +++ P95 それどころか、アメリカは冷戦第一にこり固まり、従来主張する民主主義など棚上げにした。アメリカ当局は再び挑戦支配に帝…

第49回 2018年2月19日

こんにちは、岡庭野野花です。 今、平昌オリンピックが開催されています。 今回の平昌オリンピックは、国際的に孤立する北朝鮮が民族統一を旗印に「ほほえみ外交」を仕掛けていて、この影響で日米は、日米韓の北朝鮮への圧力歩調が崩れるのではないかと、韓…

第48回 

こんにちは、岡庭野野花です。 現在、台湾には「国民党」と「民進党」という2つの大きな政党があります。AさんもBさんもきっと基本的なところで、ある疑問を抱いてるんじゃないかと思います。この2大政党って、日本でいうところの「自民党」「立憲民主党」…

第47回 2018年1月29日

こんにちは、岡庭野野花です。 『帝国の暗闇から』で語られている済州島の「4.3」殺戮や、台湾で起こった「2.28大殺戮」など、私たちはまったく知りません。戦後のアジア史について、学校で習った経験が皆無だからなのは言うまでもないでしょう。でも、私た…

第46回 2018年1月15日

こんにちは、岡庭野野花です。 編集スタッフが古本屋さんで入手した『帝国の暗闇から』には、父のサインがありました。今は古本もamazonで入手できますが、著者から読者へと、手渡すっていいですよね。 今日はまず少し時間を巻き戻してみます。2002年5月8日…

第45回 2017年1月8日

明けましておめでとうございます。岡庭野野花です。 2016年12月にブログを始めて2年目なります。 心穏やかに新しい年を迎えられますようにと願っていましたが、 みなさまはどんな2018年をお迎えでしょうか。 つたないブログですが、コツコツと綴っていきたい…

第44回 2017年12月25日

こんにちは、岡庭野野花です。 今日も「帝国の暗闇から」を読み進めます。 「9.11」の頃について書いている箇所を読み進めています。 イラク戦争の陰謀節が流れはじめました。 +++ P51 第3節 アメリカはヒトラーを「必要」とした そして、ビン・ラディンも…

第43回 2017年12月18日

こんにちは、岡庭野野花です。 心ざわつくニュースがまたもや飛び込んできました。 北朝鮮をめぐる国連の安全保障理事会の閣僚級会合に、北朝鮮の慈成男(チャ・ソンナム)国連大使が出席したというトピックスです。 今日はまずこのニュースを分析してみたい…

第42回 2017年12月11日

こんにちは、岡庭野野花です。 師走に入って、気になるニュースが飛び込んできました。 A: トランプ大統領の発言ですね。 B: なんと、エルサレムをイスラエルの首都にしてアメリカ大使館を置くと言い、米議会は1995年にイスラエルの米大使館移転を求める法…