復刻『週刊 岡庭昇』

〜岡庭昇を因数分解する〜

第1回 2016年12月19日(月)

こんにちは、岡庭野野花(おかにわ ののか)です。

いま、父・岡庭昇が書いた本を改めて読み返しています。

読みながら、心に響く文章や大切だなと思う一節に付箋を貼るのですが

ふと、付箋の箇所だけでも多くの人に伝えたいと願うようになりました。

なぜかというと、父の言論には、現在直面する問題の根本が力強く描かれ

思考を深めるきっかけがちりばめられていて……

もしかしたら今、岡庭昇が求められているのでは?と、感じたからです。

 

でも、父の文章って、難解で複雑、ちょっと面倒なところもあります。

なので、みなさんといっしょに読んでみてはどうかと思い至りました。

 

私が編集長になって、編集会議的に岡庭昇を因数分解いたします。

 

本題に入る前に、少しだけ私のことを記させていただきます。

岡庭 野野花

私は、父がマルクス主義だった影響でソビエト連邦に興味を持ち、2014年〜2015年にかけてロシア連邦の首都モスクワに留学していました。

父は12歳の時にカール・マルクスの「資本論」を読んで、マルクス主義経済を学ぶために経済学部に進学しました。父が青春を賭けたマルクス主義を知りたくて、マルクス主義の最初の後継国であるソビエト連邦に興味を持ったのです。

 

文学と絵画のジャンルでは、シュールリアリズムが好きです

小説家ではフランツ・カフカロートレアモンアンドレ・ブルトン、画家ではサルバドール・ダリです。日本の小説では埴谷雄高が好きです。特に「死霊」は、日本の文学史上最高の作品だと考えています。

映画では、ルキノ・ヴィスコンティウディ・アレンの作品をよく観ます。「地獄に落ちた勇者ども」、「ウディ・アレンの影と霧」がもっとも素晴らしいと思います

ナチス勃興の時代から、ナチスが隆盛を極めた時代の、ナチスの栄光と栄光ゆえの退廃(デカダンス)に興味があります。ナチスの栄光と退廃を描いた映画がありましたら、ぜひ教えてください。

ヨーロッパで迫害されていたユダヤ人の痛みに寄り添いたい、さらに、被差別部落について考えています

それでは、これからどうぞよろしくお願い申し上げます

次回は12月26日(月) 月曜日更新の予定です。

 

編集会議1219

 

プロフィール)

岡庭昇

おかにわ のぼる

1942年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、TBSに入社。ディレクターとしてテレビ番組の制作に携わりながら、評論家として活躍する。文芸評論からメディア批評まで幅広い分野で言論活動を展開。マスコミタブーに挑戦し、鎖国共同体としての日本の現状に対する批判を続けてきた。著書は、『メディアは踊る』『メディア支配を越えて』『幻に向かって人は立つ』など多数ある。
父は実業家で経済学博士の岡庭博。三光汽船の会長、大阪産業大学名誉教授を務めた。