復刻『週刊 岡庭昇』

〜岡庭昇を因数分解する〜

第57回 2018年4月16日

 

こんにちは、岡庭野野花です。

田中眞紀子の話題が続きますが、彼女が外務大臣を務めた小泉政権のあと、毎年総理大臣が変わり、その後、民主党政権が2009年〜2012年まで続きます。

B:その後、今の安倍一強内閣が6年続いているというわけですね。

A:最初は、国会やマスコミからの、「官僚は国益を考えないで省益ばかり考え、官僚主導ですべての政策が作られているのではないか」との批判を変えたいと、思ったのです。

B:そんなことすっかり忘れていました。

A:ははは。第一次安倍晋三政権の時、「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」が作られ、検討が始まったんですよ。

B:そうでした。そ2014年に、「内閣人事局」が設置されたんですよね。

A:内閣人事局は、「省益よりも国民全体のことを考えられる人物を国家公務員の幹部に登用する」という趣旨でした。

B:しかし、今の森友・加計問題……

A:内閣人事局がために、首相官邸霞が関の人事を掌握して、官僚が政治家の顔色をうかがうようになってしまいました。

B:もともとは、能力のある官僚を、政治が適材適所で登用することを目指した組織!

A:それが、「役所の上司の顔色をうかがう」が「内閣の顔色をうかがう」に置き換わっている。

B:そうして忖度やら改ざんが起こっている!

A・B:(ため息)

野野花:父が希有していた「官僚独裁」を防ぐためにできた内閣人事局だったのに、結局は制度を運用する人の「識見と構え」のために、政治による行政のゆがみをが起こっています。メディアや野党にまかせていると何だかスキャンダルみたいですが、私たち自身が、権力を行使する政治家を、確かな識別眼によって、ちゃんと選ぶしかないのです。このままこの状況が進めば、日本の民主主義はニセモノとのレッテルが外の世界から見れば思われてしまうことも心配です。

P139ページを読んでみます。

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わたしたちの国には、実質的に民主主義の基本である司法、立法、行政の三権分立がない。権力は行政(官僚権力)に集中し、司法(裁判)と立法(政治)はその支配下にある。はっきり、行政、立法、司法の順に支配、従属関係にあると言っても良い。

しかも悪いことに、この独裁は表面上は三権分立を装うことで、インチキなアリバイを用意する。つまり民主主義が独裁を生み、しかも形式上の選挙において制度独裁にアリバイを提供するのである。

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父の文章を繰り返し読みながら、考えてしまいます。

 

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土曜日の国会前、結構集まっていましたね。