復刻『週刊 岡庭昇』

〜岡庭昇を因数分解する〜

第13回 2017年3月27日

こんにちは、岡庭野野花です。

 

今回から、『自己決定力 ———人まかせの「生活大国」はない』(徳間書店)を読みます。

この本は、1993年3月31日に発行されました。読み進める前に、当時の時代背景を振り返ってみました。

 

内閣府景気基準日付でのバブル崩壊期間(平成不況とか、第1次平成不況、複合不況とも呼ばれれる)は、1991年(平成3年)3月から1993年(平成5年)10月までの、景気後退期を指しています。

1989年の大納会(12月29日)に終値の最高値38,915円87銭を付けたのをピークに暴落に転じ、1990年10月1日には一時20,000円割れと、わずか9か月あまりの間にほぼ半値に暴落。1993年末には、日本の株式価値総額は、1989年末の株価の59%にまで減少しました。

そこから、「失われた20年」と言われ続けて、2012年の第2次安倍内閣発足とともにアベノミクスを旗頭にデフレ経済を克服するためにインフレターゲットが設定され、これが達成されるまで日本銀行法改正も視野に入れた大胆な金融緩和措置を講ずる、という金融政策が発表されました。

これら一連の経済政策が、第40代のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンの経済政策として名高い「レーガノミクス (英: Reaganomics)」にちなんで、「アベノミクス」と呼ばれるようになったとされています。

そしてアベノミクスは今、国策でインフレを起こし、ばらまきの経済政策を行っています。一方で貧富の差は広がり、過労死でたくさん人が亡くなり……。20年前とそして、本著が記されたときと何も状況は変わってはいない、人は国民は変わらない…… 

 

さて、ページをめくる前に、この本のサブタイトルにご注目ください!

人まかせの「生活大国」はない 次の「資本」「政治」とは?

みずから決め、みずから創り、みずから生くるものとしての社会

 

1993年の著作から、改めて今を見つめてみます。

ぜひ一緒にページをめくってください。

この本を、いや、岡庭昇を、一緒に因数分解しませんか。

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